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世界一周旅行の準備編 <フジモリタカシ旅のウラワザVol
4>
世界一周旅行のルーティングをする上で、最初に決めなければならないことは、スターアライアンス、ワンワールド、スカイチーム、ウイングスのうち、どのアライアンスの世界一周航空券を利用するかです。
では、どのような要素により利用する世界一周航空券を決めればよいのでしょうか?
アライアンスを選択するために、まず「どんな世界一周旅行にするか?」が非常に重要となります。
東南アジア諸国を飛行機で有効に廻りたい、アメリカ大陸を飛行機で横断したい、世界中の美術館を廻りたい、F1を全レース見てやる、世界中の有名コースでゴルフをしたい、などのテーマを決めての世界一周。もしくは、絶対に行きたい場所がある、とにかく沢山の色々な国を訪れたい、留学で
利用するので留学先以外の場所は特に決まってない、とにかくマイレージを貯めたい、等々。それぞれいろんな目的があると思います。
まずは、頭の中でどんな世界一周を考えているのかイメージしてみてください。そして、そのイメージや目的を踏まえたうえで、どの航空アライアンスの航空券を利用するかを決めていきましょう。
世界一周航空券を決める上で重要なポイント@
「行きたい場所が決まっている。」
これがまず、一番重要なポイントでしょう。言い換えれば、行きたい場所に行けるかどうか。
なぜなら行きたい場所に行けるかどうかは、選ぶ航空券に左右されることが多いからです。
各アライアンスは数社の航空会社により作られていますが、15社が加盟し、世界112カ国760都市以上に路線を持つスターアライアンスでさえ、飛んでいない都市、苦手とする地域があります。
例えば、イースター島に行きたい、という人は、イースター島はワンワールドに加盟する「ランチリ」という航空会社の独占路線ですので、「ワンワールドの世界一周航空券」を利用する以外に選択肢はないことになり
ます。
よって、すでに行きたい具体的な都市や国が決まっている場合、その場所へどのアラ
イアンスの航空会社が就航しているのかをまず調べる必要があります。
さてどうやってそれを調べるかですが、まずは世界一周堂のサイトにある各アライアンスの就航マップが
世界一周航空券の種類ごと、大陸ごとにまとめられていて非常に便利です。 ただし、就航都市や路線網は、頻繁に変更されることが多いので、念のため各アライアンスの公式サイトもしくは、アライアンスに所属する各航空会社のサイトで調べるのがお奨めです。
またアライアンスによって、地域による強さ弱さといった地域性があります。
基本的には、どのような地域の航空会社がアライアンスに参加しているかということに依存するのですが、 各アライアンスの全般的な地域性をまとめると以下のとおりです。
これで自分の行きたい場所とのマッチングをイメージしてみてください。

スターアライアンス
航空券名:
「スターアライアンスラウンドザワールド」
地域性の特徴:
現在世界最大のネットワークを持つスターアライアンスは、世界中に万遍なく広範囲なネットワークを持っているが、特にアジア地区は、全日空、タイ航空、シンガポール航空、アシアナ航空(韓国)が加盟しているため、
他のアライアンスに比べ非常に強い。日本発着の路線も一番充実している。 特に全日空がメンバーなので、日本国内線のフライトが世界一周航空券で使えるのはスターアライアンスだけ。
逆に弱いといわれるのは、中南米諸国、特にカリブ海へのフライトは弱い。
主な加入航空会社:
・ユナイテッド航空(アメリカ合衆国)
アメリカ国内線、中南米への路線では、アメリカン航空やデルタ航空に劣るが、アメリカ発着のヨーロッパ、アジア諸国へ路線はナンバーワンのネットワークを持つ。
・ルフトハンザ航空(ドイツ)
ドイツから全世界へ路線網を持つ。欧州の中では、英国航空ともにリーダー的存在。
・全日空(日本)
国際航空アライアンスに参加する唯一の日本の航空会社。日本国内線も世界一周の ルートに含めることが可能。
・シンガポール航空(シンガポール)
東南アジア内でのリーダー的航空会社、オセアニア、ヨーロッパへの路線も多い。 今年に入りアメリカへの直行便も就航。
・タイ航空(タイ)
ラオスやカンボジア、ベトナムなど東南アジアのネットワークが強い。
・オーストリア航空(オーストリア)
ヨーロッパ諸国、特に東欧諸国へのネットワークが強い。日本線も運航。
・スカンジナビア航空(デンマーク、ノルウェー、スウェーデンの合弁)
北欧から世界各国への直行便、および北欧内の路線網が充実。
・ヴァリグブラジル航空(ブラジル)
ブラジル国内線を利用するのであれば非常に強い味方。アメリカ、ヨーロッパだけで なく日本からの直行便もある。
・エアカナダ(カナダ)
北米大陸からキューバへ飛べる唯一の会社。アメリカ系航空会社は国交がないため路 線自体ない。
・ニュージーランド航空(ニュージーランド)
他
ワンワールド
航空券名:
「ワンワールドエクスプローラー」
地域性の特徴:
スターアライアンスに比べ、加盟航空会社は少ないが、北中米がアメリカン航空、南 米がランチリ航空、欧州が英国航空、アジアがキャセイパシフィック航空、オセアニアがカンタス航空
と、各大陸のリーダー的航空会社により構成されているため、就航都市は非常に多い。 特に、カリブ海を含め中南米諸国を旅行するには、ワンワールドが圧倒的に強い。
またオーストラリアを中心にオセアニア方面にもカンタス航空を中心に強いネットワークを持つ。 逆にアジア諸国は、香港のキャセイ航空一社のため、スターアライアンスに比べると
かなり弱い。
主な加入航空会社:
・アメリカン航空(アメリカ合衆国)
世界ナンバーワンの規模を誇る航空会社。アメリカ国内および中米、カリブ海、南米 への路線の充実度でも一番。ただし、日本以外のアジア方面の路線は非常に少ない。
・ブリティッシュエアウェイズ(イギリス)
ヨーロッパでリーダー的存在の航空会社。 最近ヨーロッパ内線は、格安航空会社に押され気味だが、アフリカや中東諸国をあわせ、世界中に非常に充実した路線網を持つ。
・キャセイパシフィック航空(香港)
東アジアを代表する航空会社で、世界的な路線網を持つ。ただし中国本土への路線は ない。 特にワンワールド利用の場合に日本からの発着は、キャセイ航空かアメリカン航空の利用がメインとなる。
・ランチリ航空(チリ)
南米のチリ、ペルーを中心に路線網を持つ。イースター島への独占路線、ペルー国内 線も運行するため、南米を旅行するには魅力的な路線網を持つ。
・カンタス航空(オーストラリア)
オセアニアでのナンバーワン航空会社。アンセット航空が破綻したため、オーストリ ア唯一のメジャーキャリアである。
・イベリア航空(スペイン)
ヨーロッパないだけでなく、元植民地である中南米への路線網が充実している。 キューバへのフライトも可能。
・フィンエア(フィンランド)
路線網は限定しているが、日本から一番近いヨーロッパ就航地であるフィンランドへの直行便は魅力。
・エアリンガス(アイルランド)
同じく路線網は限られるが、アメリカ大陸から直接アイルランドへ入ることが出来 る。
他
まだまだ続きます!
※航空券のルール、および価格等は、かなりの頻度で変更される可能性があります。
当連載の記載内容に変更が生じた場合、可能な限り見直しを行いたいと考えていますが、 各航空券の最新の価格、ルールについては、必ず各航空会社までお問い合わせくださるようお願いいたします。
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