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Dialog
in the Darkというワークショップ型の展示会にボランティアとして参加することになった。これは、日常生活のさまざまな環境を織り込んだ真っ暗な空間を視覚以外の感覚を使って体験するというイベントだ。
1989年にドイツで始まり、ヨーロッパを中心にすでに14カ国100万人が体験している。真っ暗な場所に、7人1チームで入り、視覚障害者の方が水先案内人となり導かれていく。
自分の手さえ見えない状態になって、人は何を思い、どんな行動をとる のか?周りの人とどのようなコミュニケーションを模索するのか?
あまり内容を書くと参加されるチャンスのある方に申し訳ないので書かないが、
とにかく全く体験したことのない何かだということだけはお伝えしておきたい。 真っ暗闇の中で対話するということにより、気づかされ、引き出された自分がいた。きっとそれは参加した多くの人がそうなのだろうと思う。
また、とても印象に残ったのが、一緒のチームに混ざっていた子供の声。
視覚障害者の方が暗闇の中でいろいろと注意事項を伝えたり、誘導 しているのを聞いて。
「ねぇ、お兄ちゃんは、暗くても目が見えるの?すごいね!」
その子にとって、視覚障害者の人は、「暗闇で目の見える人」だったのだ。
「明るいところで目の見える人」と「暗闇で目の見える人」はどちらが健常者でどちらが障害者なんだろうか?
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